セリフ 53


 


役人「北の原っぱに、鬼ババが出るんだ。ここから先には行けないよ」

役人「北の原っぱに、鬼ババが出るんだ。ここから先には行けないよ」
北斗丸「小さい女の子が、原っぱに迷いこんじゃったみたいなんです。
探しに行きたいんですけど……」
役人「だめだ。決まりだからな。
それに、ここで見はってるんだから、だれも原っぱに行けるわけない」

頼遠「北斗丸、酒屋のしそべえがどうくつの話をしていたじゃないか。
あっちに行ってみよう」
北斗丸「そうか、村の北西の山だったね」

役人「これは、頼遠さま頼朝さまから、
西への通行をとめるよう、いいつかっております。どうか、おもどり下さい」
女「あたしは、日本一のおどりて。でも、いっしょにおどってくれるあいてがいないの……」
法輪「きれいなむすめさんじゃなあ。おどってさしあげんかい、北斗丸」





北斗丸「えっ」
女「あなた、おどりのこころえがあるの?」
おどりますか?
北斗丸「や、やだよ。はずかしいじゃないか」
女「おどりをバカにしちゃ、いけないわ。
気がかわったら、いつでもいらっしゃい」
女「あたしといっしょに、おどってくれる?」
おどりますか?


北斗丸「ごめん。おどれないんだ」
女「そう…………ざんねんだわ……


北斗丸「……じゃあ、おどってみようかな」
女「まあ、うれしい。じょうずにおどれたら、いいものをあげるわ!」
女「じゃあ、行くわよ。おんがく!」

女「じょうずだったわよ。ひさしぶりに、おもいっきりおどれたわ!
ごほうびにいいものをあげる」
阿古耶「やったあ、北斗丸!」
女「そ−れ!」

あめのうずめ「あたし、実は神さまなの。名前はあめのうずめ、よろしくね」
法輪「なんだか、かるくてかわいい神さまじゃのう」
あめのうずめ「おどってくれたかわりに、あたしの力をかしてあげる。
あたしのおどりは、きっと役にたつんだから」
北斗丸「あ、ありがとうございます」
あめのうずめ「それじゃ、いつでもよんでね」
北斗丸は『あめのうずめ』をおろせるようになった!
あめのうずめ「じゃあね!」




おじいさん「本当に、ありがとう。わしのほしかったものは、ぜんぶそろったよ。
それじゃ、気をつけて旅をつづけておくれ」

おじいさん「やあ、あんたたちか。気をつけて、旅をつづけておくれ」




おじいさん「わしは、めずらしいものをあつめるのが、しゅみなのじゃ。
実は今、ほしいものがあってのう。
旅のとちゅうで手に入ったら、わしに、とどけてくれんかね?
『かっぱのさら』『たいばのかま』『ひゃくめのめだま』
『くまのて』『かさばけのほね』の、五つじゃ。
持ってきてくれたら、おれいをするよ。よろしくな」



おじいさん「おれいをするから、
『かっぱのさら』
『たいばのかま』
『ひゃくめのめだま』
『くまのて』
『かさばけのほね』を、持ってきておくれ」
おじいさん「おお!それは、『かっぱのさら』じゃないか。
よく、手に入れたね。それを、わしにくれるのかい?」
『かっぱのさら』を、あげますか?
北斗丸「ごめんなさい、あげられません」


おじいさん「そうか……あんたたちには、役にたたんものだと、思うがなあ」
おじいさん「気が変わったかい?『かっぱのさら』を、くれるのかね?」
『かっぱのさら』を、あげますか?
北斗丸「いいですよ。どうぞ」
おじいさん「おお、ありがとうよ。
じゃあ、おれいにこれをあげるからね。役にたてておくれ」
『かっぱのさら』を、手ばなして『かみがみのまもり』を、もらった!


おじいさん「おお!それは、『たいばのかま』じゃないか。
よく、手に入れたね。それを、わしにくれるのかい?」
『たいまのかま』を、あげますか?
北斗丸「ごめんなさい、あげられません」
おじいさん「そうか……あんたたちには、役にたたんものだと、思うがなあ」
おじいさん「気が変わったかい?『たいばのかま』を、くれるのかね?」
『たいばのかま』を、あげますか?
北斗丸「いいですよ。どうぞ」
おじいさん「おお、ありがとうよ。
じゃあ、おれいにこれをあげるからね。役にたてておくれ」
『たいばのかま』を、手ばなして『まふうじのまもり』を、もらった!


おじいさん「おお!それは、『ひゃくめのめだま』じゃないか。
よく、手に入れたね。それを、わしにくれるのかい?」
『ひゃくめのめだま』を、あげますか?
北斗丸「ごめんなさい、あげられません」
おじいさん「そうか……あんたたちには、役にたたんものだと、思うがなあ」
おじいさん「気が変わったかい?『ひゃくめのめだま』を、くれるのかね?」
『ひゃくめのめだま』を、あげますか?
北斗丸「いいですよ。どうぞ」
おじいさん「おお、ありがとうよ。じゃあ、おれいにこれをあげるからね。役にたてておくれ」
『ひゃくめのめだま』を、手ばなして『いのちのおまもり』を、もらった!


おじいさん「おお!それは、『くまのて』じゃないか。
よく、手に入れたね。それを、わしにくれるのかい?」
『くまのて』を、あげますか?
北斗丸「ごめんなさい、あげられません」
おじいさん「そうか……あんたたちには、役にたたんものだと、思うがなあ」
おじいさん「気が変わったかい?『くまのて』を、くれるのかね?」
『くまのて』を、あげますか?
北斗丸「いいですよ。どうぞ」
おじいさん「おお、ありがとうよ。じゃあ、おれいにこれをあげるからね。役にたてておくれ」
『くまのて』を、手ばなして『せいなるおまもり』を、もらった!


おじいさん「おお!それは、『かさばけのほね』じゃないか。
よく、手に入れたね。それを、わしにくれるのかい?」
『かさばけのほね』を、あげますか?
北斗丸「ごめんなさい、あげられません」
おじいさん「そうか……あんたたちには、役にたたんものだと、思うがなあ」
おじいさん「気が変わったかい?『かさばけのほね』を、くれるのかね?」
『かさばけのほね』を、あげますか?
北斗丸「いいですよ。どうぞ」
おじいさん「おお、ありがとうよ。
じゃあ、おれいにこれをあげるからね。役にたてておくれ」
『かさばけのほね』を、手ばなして『きせきのおまもり』を、もらった!