男「ぶきやと、ぼうぐやのしなぞろえが、かわったらしいぜ!」 男「オレも、妖怪たいじに行くんだ。おまえらも行くんだろ?」 おじいさん「頼朝さまは、変わったのう。もっと気さくな方だったのに……」 おじいさん「わしも、もっとわかかったら妖怪退治に行くのにのう」 女「平泉は、北にあるよ」 女「頼朝さまのけらいの景時さまが、妖怪をやっつけたんですって。えらいわねえ」 女「京に行くんですって。西のせきしょをこえた先よね」 少年「あれっ?どこ行くんだ、北斗丸」 少年「大きくなったら、妖怪をみな殺しにできるりっぱな、さむらいになるんだ」 男「頼遠さま、お出かけですか?」 男「妖怪がいなくなって、セイセイしたよ」 女「おじいちゃんったら、むかし、頼朝さまといっしょに戦ったことが、じまんなんですよ」 女「鎌倉の妖怪は、ぜんめつしたそうよ」 さむらい「オレは、さむらいとして、頼朝さまのためにはたらくぞ」 さむらい「妖怪なんて、この世からいなくなれば、いいんだ」 さむらい「ここに、入ってはならん」 頼遠「なんだと?オレの顔をわすれたのか」 さむらい「だれであろうと、頼朝さまのおゆるしがなければ、 入れるわけにはいかぬ。さっさと行け」 頼遠「では、頼朝さまに取りついでくれ。いそぐんだ」 さむらい「頼朝さまは、だれともお会いにならない」 火鷹「このままじゃ、ラチがあかねえぜ」 阿古耶「このやしきに入るつもりなら力ずくで入らないと、ダメだね」 さむらい「頼朝さまは、だれにも会わないといっている」 頼遠「どうする、北斗丸?」 力ずくで、入りますか? 北斗丸「悪いけど、ムリヤリにでも入らせてもらうよ!」 みんなは、敵におそいかかった! 北斗丸「よし、のりこむぞ」 北斗丸「イテテテ……」 さむらい「これにこりたら、もう来るんじゃないぞ」 なおざね「わたしは、まちいちばんのけんしです。 頼遠さま、ともにつれていっていただけませんか?」 仲間にしますか? なおざね「しかたがありません。つぎのきかいを、待つとします」 なおざね「ありがとうございます。いのちのつづくかぎりがんばります!」 なおざねが仲間になった! なおざね「仲間がいっぱいのようですね しかたがありません……こんかいは、あきらめます」 北斗丸「頼朝さまをとめなくちゃ!」 主人「いらっしゃいませ。おとまりは30両になります」 とまりますか? 主人「またのおこし、おまちしています!」 せんじゅ「法輪……これ、法輪よ………」 法輪「はて、だれかによばれたような?」 せんじゅ「法輪………わたしはここです………」 法輪「おほっ!?おまえさんは、どなたじゃね?」 せんじゅ「わたしは、せんじゅ……… おまえたちに手助けをするため、やって来ました………」 法輪「せんじゅさま!?」 せんじゅ「おまえたちの旅は、長くつらいものになるでしょう……… でも、がんばるのですよ………」 法輪「わしのようなナマグサ坊主に……なんと、ありがたいおことば」 せんじゅ「おまえは、かんぜんにだらくしたわけではありません……… 法輪、この世をたのみます………」 法輪は『せんじゅ』をおろせるようになった! さむらい「お帰りなさい、頼遠さま。今日はもう、おやすみになられますか?」 女「まあ、頼遠さま。いつ見ても、りりしいお方………ぽっ」 女「頼朝さまは、すばらしい方だわ」 男「ずっと北のかいがんで、人魚を見た人がいるんだって」 みんなは、元気になった! 頼遠「どこに行くんだ?北斗丸」 |