セリフ 33



男「ぶきやと、ぼうぐやのしなぞろえが、かわったらしいぜ!」
男「オレも、妖怪たいじに行くんだ。おまえらも行くんだろ?」
おじいさん「頼朝さまは、変わったのう。もっと気さくな方だったのに……」
おじいさん「わしも、もっとわかかったら妖怪退治に行くのにのう」
女「平泉は、北にあるよ」
女「頼朝さまのけらいの景時さまが、妖怪をやっつけたんですって。えらいわねえ」
女「京に行くんですって。西のせきしょをこえた先よね」
少年「あれっ?どこ行くんだ、北斗丸」
少年「大きくなったら、妖怪をみな殺しにできるりっぱな、さむらいになるんだ」
男「頼遠さま、お出かけですか?」
男「妖怪がいなくなって、セイセイしたよ」
女「おじいちゃんったら、むかし、頼朝さまといっしょに戦ったことが、じまんなんですよ」
女「鎌倉の妖怪は、ぜんめつしたそうよ」
さむらい「オレは、さむらいとして、頼朝さまのためにはたらくぞ」
さむらい「妖怪なんて、この世からいなくなれば、いいんだ」



さむらい「ここに、入ってはならん」
頼遠「なんだと?オレの顔をわすれたのか」
さむらい「だれであろうと、頼朝さまのおゆるしがなければ、
入れるわけにはいかぬ。さっさと行け」
頼遠「では、頼朝さまに取りついでくれ。いそぐんだ」
さむらい「頼朝さまは、だれともお会いにならない」
火鷹「このままじゃ、ラチがあかねえぜ」
阿古耶「このやしきに入るつもりなら力ずくで入らないと、ダメだね」
さむらい「頼朝さまは、だれにも会わないといっている」
頼遠「どうする、北斗丸?」
力ずくで、入りますか?
北斗丸「悪いけど、ムリヤリにでも入らせてもらうよ!」
みんなは、敵におそいかかった!

北斗丸「よし、のりこむぞ」

北斗丸「イテテテ……」
さむらい「これにこりたら、もう来るんじゃないぞ」




なおざね「わたしは、まちいちばんのけんしです。
頼遠さま、ともにつれていっていただけませんか?」
仲間にしますか?
なおざね「しかたがありません。つぎのきかいを、待つとします」
なおざね「ありがとうございます。いのちのつづくかぎりがんばります!」
なおざねが仲間になった!
なおざね「仲間がいっぱいのようですね
しかたがありません……こんかいは、あきらめます」



北斗丸「頼朝さまをとめなくちゃ!」


主人「いらっしゃいませ。おとまりは30両になります」
とまりますか?
主人「またのおこし、おまちしています!」



せんじゅ「法輪……これ、法輪よ………」
法輪「はて、だれかによばれたような?」
せんじゅ「法輪………わたしはここです………」
法輪「おほっ!?おまえさんは、どなたじゃね?」
せんじゅ「わたしは、せんじゅ………
おまえたちに手助けをするため、やって来ました………」
法輪「せんじゅさま!?」
せんじゅ「おまえたちの旅は、長くつらいものになるでしょう………
でも、がんばるのですよ………」
法輪「わしのようなナマグサ坊主に……なんと、ありがたいおことば」
せんじゅ「おまえは、かんぜんにだらくしたわけではありません………
法輪、この世をたのみます………」
法輪は『せんじゅ』をおろせるようになった!


さむらい「お帰りなさい、頼遠さま。今日はもう、おやすみになられますか?」
女「まあ、頼遠さま。いつ見ても、りりしいお方………ぽっ」
女「頼朝さまは、すばらしい方だわ」
男「ずっと北のかいがんで、人魚を見た人がいるんだって」

みんなは、元気になった!
頼遠「どこに行くんだ?北斗丸」