セリフ 30



北斗丸「村長さんのゆるしなしに、たからばこをあけるのはよくないな。
まきものだけにしよう」
古いまきものを、見つけた!
北斗丸「あった、これだな………!」
法輪「これで、こくりばばあを倒す方法がわかるのう」
こくりばばあ「そうはいくかい!」
阿古耶「あんた、妖怪ね。ひょっとして、こくりばばあ?」
こくりばばあ「そうとも。そんなもんを見られちゃこまるんだよ。こっちへよこしな」
古いまきものを、取られた!
北斗丸「あっ、しまった!」
こくりばばあ「これは、いただいていくよ!」
頼遠「そうはさせん!」
頼遠「北斗丸、それを取るんだ!」
こくりばばあ「こやつ、ゆるさんぞっ!」
頼遠「うおっ!?」
こくりばばあ「うごけまい。とくべつ強力なのろいを、かけてやったんだからねえ。
おまえだけはゆるさん。連れて帰ってジワジワと苦しめながら死なせてやるよ………
もちろん、死んだら食ってやる」
頼遠「し………しまった………」
北斗丸「頼遠−−−!!」
こくりばばあ「チッ……ここは、ひとまずにげるか」

北斗丸「頼遠−−−ッ!!」
法輪「あの頼遠が、あっさりやられるとは………
あのこくりばばあ、かなり強いぞい」
阿古耶「なに、感心してんのよ!頼遠を助けなきゃ!」
法輪「まきものを見るのが先じゃ。
あわてて追いかけても、返りうちにされるだけじゃぞ」
北斗丸「………わかりました」
古いまきものを、手に入れた!
阿古耶「それじゃ、早く見てみよう。あいつのよわみって、なんなのさ?」
北斗丸「うん、今からよむから、聞いててくれ………
え−と、こくりばばあとははかをほりおこして、死人を食らうおそろしい妖怪である。
死人が少なく、食いたりないときは人間に、のろいをかけてびょうきにしてしまう……」
法輪「ううむ、なんというヤツじゃ」
阿古耶「そんなとこ、とばしてよ。早く、あいつの苦手なものを教えて」
北斗丸「ちょっと待って………こくりばばあは妖力が強く、苦手なものは、ほとんどない。
ただし、おそなえ山の、どうくつの中にあるおがみ岩は苦手である。
おがみ岩は、こくりばばあの力をうち消すからである………だって!」
阿古耶「おそなえ山ね!?」
法輪「村長にきいてみるか」
北斗丸「ああ、頼遠を助けなきゃ!」
からっぽです!


ふしぎな光をあびて元気になった!



阿古耶「おがみ岩って、あれのことじゃないかしら?」
北斗丸「きっとそうだ。少しのあいだ、かりていこう」
おがみ岩を、手に入れた!
北斗丸「じゃあ、おがみ岩を返そう」
阿古耶「あれっ、今なにか光ったよ」
北斗丸「本当だ、なにかある」
『ふつのみたま』を見つけた!



きんとき「このあたりでいちばんつよいのは、このわたし。金2000で仲間になるよ」
仲間にしますか?
きんとき「せっかくつよいのに……ぶつぶつぶつ………………」
きんとき「ちょっとがんばってみちゃおかな!」
きんときが仲間になった!
きんとき「なんだ。仲間がいっぱいじゃない」
きんとき「お金がないじゃない。それじゃ、ついていけないね!」



えんま「そこのものたち、待つのだ!」
北斗丸「えっ」
北斗丸「だれだ!?」
えんま「わしの名は、えんまじゃ」
頼遠「え、えんまさまですって?」
えんま「おまえたちは、妖怪となった岩光のたましいを、すくった………
あのままでは、岩光はすがたばかりか心までも、妖怪になってしまっただろう。
だが、おのれのよわさに気づいた今………岩光は、きっと正しい心を取りもどすはずじゃ」
法輪「ええ、そうですじゃ。やつなら、きっと立ちなおってくれます」
えんま「ウム。おまえたちは、悪にそまりそうだった岩光をすくったのだ。
わしは、おまえたちにそのほうびをやろうと思う」
北斗丸「ほうび?」
えんま「わしの力を、かしてやろう。こまったときに、わしの名をよぶがよい」
法輪「ありがとうございます、えんまさま」
えんま「これからも、迷えるたましいをすくってくれ。きたいしておるぞ」
法輪は『えんま』をおろせるようになった!



ノヅチ「シャアアアッ!」
北斗丸「なんだ、これは……妖怪なのか!?」
法輪「ノヅチじゃ!だが、あれは………」
頼遠「のんびり話してるヒマはない!おそってくるぞ!」
ノヅチ「シャギャアッ!」
ノヅチが、おそってきた!


ノヅチ「………さて、こいつらを食うとするか」
北斗丸「こ、こいつことばをしゃべれるのか!?」
法輪「や、やはり………おまえ、岩光じゃな………?」
ノヅチ「な、なにっ!?
オレが、人間だったころの名前を知っているとは………おまえは、もしや?」
法輪「わしじゃよ、法輪じゃ」
ノヅチ「法輪!?」
法輪「ともだちの顔をわすれるとは、つめたいのう。わしは、すぐにわかったぞい。
すがたは変わっても、発している気はむかしの岩光のものじゃったからな」
ノヅチ「うう……すまない」
北斗丸「ほ、法輪さん………このノヅチと知りあいなんですか?」
法輪「ああ……この岩光とわしとは、このひえい山で、ともにしゅぎょうをした仲なんじゃ」
北斗丸「えっ!じゃあ、このノヅチも、お坊さんなんですか!?」
ノヅチ「むかしの話だ……今ではこの通り、人をおそう妖怪になりさがってしまった………
よくにおぼれた、ばつなのだろう」
法輪「なにをいっとる。わしだって、酒の大好きなナマグサ坊主じゃぞ」
ノヅチ「いいや、そうじゃない………オレは、知っているんだ。
源氏と平家のいくさがつづいていたあのころ………」


岩光「おちつくんだ、法輪!」
法輪「これが、おちついていられるものか!
いくさで、たくさんの人が死んでゆくというのに、わしら坊主はなにもできん!
ほとけの力も、いくさの前では役に立たぬというのか」
岩光「法輪、そんなことをいってはいかん。
ほとけに、いのるのだ。そうすれば、きっとむくわれる」
法輪「いやじゃ。人が死ぬのを、だまって見ているほとけなんて、わしは信じないわい!」
岩光「あっ、法輪!法輪−−−っ!」


ノヅチ「それっきり、おまえはすがたを消した。
おまえは、じゅんすいな男だったからなあ………
それにくらべ、オレは知ったふうなことをいっていたが、本当にさとっていたわけではない。
うわべだけを、取りつくろっていたむくいが、このすがたさ」
北斗丸「そうだったんですか、法輪さん」
頼遠「ただの、のんべえだと思っていたよ………すまなかった」
法輪「な、なんのこっちゃ。わしは、のんだくれのナマグサ坊主じゃよ。
この北斗丸に出会うまで、ゆうきも出せなかったいいかげんなヤツじゃ」
ノヅチ「いや……やっぱり、おまえはりっぱだよ。
そうして、立ちなおっているんだからな。オレも、目が覚めたような思いだ。
これからは、人をおそったりしないで生きるよ……めいわくをかけて、すまなかったな」
北斗丸「いいえ、そんなこと………お元気で」
ノヅチ「ありがとう。じゃあ、またどこかで会えるといいな」
法輪「おお。そのときは、いっしょに酒をのもうな」
法輪「さ−て、ほんじゃ行くかの。先は、まだまだ長いでな」
阿古耶「法輪さんたら、へんなの。てれてるのかしら?」



北斗丸「ふう、あぶなかった……」
ノヅチ「うう……オレの負けだ。こ、殺せ………」
北斗丸「えっ、ノヅチがしゃべった!?」
法輪「やはり、そうじゃったか………岩光よ」
ノヅチ「な、なに………なぜ、オレが人間だったころの名前を知っている?」




お坊さん「平和のために、いつもみほとけに、いのっております」
お坊さん「こんな世だからこそ、われらが、みんなをみちびかねば…………」
ほうかいぼう「おお!法輪ではないか!?
わしは、魔力を、ちょっとかいふくさせることが、できるぞ!
むかしのなじみで、つれていってくれんか?」
仲間にしますか?

ほうかいぼう「つれないのう……」
ほうかいぼう「おお!ともにがんばろうぞ!」
ほうかいぼうが仲間になった!
ほうかいぼう「仲間がおおすぎるぞ。わしがついてゆけないではないか!」
お坊さん「この山に妖怪が出ないのは、わしらがしゅぎょうをしてるからだ」