少女「え−ん、え−ん」 北斗丸「どうしたんだい?」 少女「引っかかったな、ばあ−−−っ!!」 北斗丸「わっ!?」 タヌキ「や−い、だまされた−−−い!」 せいしん「魔力を、すこしかいふくさせることができるぞ。 金10000でなかまになろう」 仲間にしますか? せいしん「それもまた、さだめ……」 せいしん「どれ、ひさしぶりにわが術をつかうとしようか。それもまた、さだめ……」 せいしんが仲間になった! せいしん「仲間がおおすぎるようですな。ここにのこるのも、さだめか……」 せいしん「金がたらぬようだな。たまったら、またきてくれ」 たいしゃく「待ってくれ!」 北斗丸「えっ、あなたは?」 たいしゃく「わたしの名は、たいしゃく」 阿古耶「たいしゃくって、らごら姫のこいびとの!?」 たいしゃく「そうだ。 あなたたちのおかげで、らごらといっしょになれる……本当に、ありがとう。 おれいに、あなたたちの力になろう。いつでも、よんでくれたまえ」 頼遠「ありがとうございます」 阿古耶「おしあわせにね」 たいしゃく「ああ。じゃあ、しつれいするよ。これから、らごらに会いに行くんだ」 北斗丸「もう、行っちゃった。気が早いなあ」 法輪「そ・れ・が!じょうねつってもんじゃよ。いいのう、わかいって………ムフフ」 阿古耶「なんか、やらしいわらいかた!」 頼遠は『たいしゃく』をおろせるようになった! 佐々木「だれか、そのキツネをつかまえてくれ−−−!!」 北斗丸「ええっ」 キツネ「どけどけ−−−!」 タヌキ「だれが、どくか!」 キツネが、ぶつかってきた! 佐々木「かたじけない。こいつににげられたら、たいへんでござった」 北斗丸「どうかしたんですか?」 佐々木「せっしゃ、このやしきの主人で、佐々木ともうす。 実はキツネが、せっしゃのつまにばけたのでござる。 すぐさま、ばけそこねた一ぴきをつかまえたのでござるが、 のこりのヤツらは、うまくばけていて見分けがつかないんでござる。 そこで、つかまえたヤツに聞こうとしたら、うっかりにげられてしまって………」 頼遠「それが、こいつというわけか」 佐々木「そうでござる」 タヌキ「また、そんなことをしてるのか!人間にめいわくをかけるのは、やめてくれ」 キツネ「ヘッ、そんなの勝手だろ」 法輪「しかし、見分けがつかんほどそっくりに、ばけられるもんかのう」 佐々木「だったら、来てみるといいでござる。 そして、いっしょに、つまをさがしてくだされ」 阿古耶「わっ、おもしろそう」 佐々木「さあ、こちらへ」 法輪「うひょ−っ、こりゃすごい」 阿古耶「同じ人が、こんなにいるとぶきみねえ」 佐々木「いやあ、めんぼくない。 みんなをならばせて、はじっこから番ごうをふってみたんでござるが……… せっしゃには、どうしても見分けがつかないんでござる。 おねがいでござる。このキツネのいうことを聞いて、 本当のつまをさがしてくだされ。おれいはするでござる」 タヌキ「オイラからも、たのむッス」 北斗丸「しょうがないな………いいですよ」 佐々木「わかったら、せっしゃのところへ来て、教えてくだされ」 男「この町をおさめているのは、佐々木さまだよ。 ほら、一番おくの大きなやしきさ」 男「佐々木さまのおくさまが、いきなり十五人にふえたそうだ。 そっくりで、佐々木さまでも見分けがつかないらしいぜ」 男「南東には、大きなたきがあるんだ。なんか出るって、ウワサだよ」 女「近ごろ、畑をあらすヤツがいるのよ。キツネかタヌキだと思うんだけど」 女「畑は、あらされなくなったけど……たまに、タヌキにばかされる人がいるのよね」 おばあさん「キツネはよく、人そっくりにばけるんだよ。 あんまりにてるんで、まわりの人もだれも見分けられないんだそうな」 おばあさん「キツネとタヌキは、どっちがばけ上手かねえ」 男「南に、変なたてものがあるんだ。あれ、なんなんだろうな?」 女「佐々木さまとおくさまって、とっても仲がいいのよ」 男「もし、キツネがオレのおっかあにばけたら、オレわかるかな。自信ないなあ」 女「四国の西には、もうひとつしまがあるんだよ」 男「東に小さな村があるよ」 男「うみをわたって、ず−っと東北に行くと、しらかわ村があってね。 その近くのどうくつに、あしのあるへんなぞうりがいるのを、見たんだ。 いやあ、びっくりしたなあ」 男「オレ、あしのあるぞうりを見たことがあるんだけどさあ……… あれ?あんた、そのぞうり……………いや、まさかね」 らごら「はあ………このままでは、父上と仲の悪いあの人と、 わたくしがいっしょになることは、むりね。 そのためにも早く、この世のどこかにあるという『にょいほうじゅ』を………ぶつぶつ」 ふうじん「らごらさま、やっと見つけましたぞ」 らいじん「早く、てんかいに帰りましょう。お父上が、お待ちです」 らごら「いやよ、いやいや!『にょいほうじゅ』を見つけるまでは」 ふうじん「まだ、あきらめていないのですか」 らいじん「らごらさま………たいしゃくてんと、あしゅらさまは、敵どうし。 あしゅらさまのごそくじょであるあなたが、たいしゃくてんといっしょになることは…………」 らごら「だから、『にょいほうじゅ』を探すのです。 あれを父上にさしあげれば、きっとゆるしてくださるわ」 北斗丸「その『にょうほうじゅ』、オレたちが探しましょうか?」 らごら「本当ですか!?」 阿古耶「そうね、好きあってる二人がいっしょになれないなんて、かわいそうだもんね」 あしゅら「らごら!」 らごら「きゃあっ、お父さまっ」 らいじん「な、なにゆえ、あなたさまがこのようなところへ!?」 あしゅら「おぬしたちにまかせておいたら、 いつ、らごらが帰ってくるかわからんからだ!」 ふうじん「も、もうしわけありません」 あしゅら「まあよいわ………それより、人間よ、さっきの話は本当か?」 阿古耶「もちろん。ねえ、北斗丸」 北斗丸「うん」 あしゅら「……では、らごらよ。 このものたちが『にょいほうじゅ』を見つけるまで待っていてやろう。 ふうじん、らいじん、帰るぞ」 法輪「ところで『にょいほうじゅ』とはどんなものなんじゃ?」 らごら「このよのものとは思えないくらいすきとおった、ほうじゅです ほのかにおうごんの光をはなつといいます」 頼遠「ん?どこかできいたことがあるな……たしか政子さまが持っていたような」 北斗丸「それなら、鎌倉にいってみよう!」 らごら「宝のことは頼みましたよ」 らごら「宝を見つけたのですね!ああ、これでたいしゃくてんさまと………」 あしゅら「阿古耶よ………よくやった。 れいに、おぬしがこまったにはいつでも、かけつけてやるぞ」 阿古耶「ありがとうございます」 あしゅら「なに、それだけ、この宝がすごい力をひめているのだ。 まあ、人間にはかんけいないがな。 ふうじん、らいじん、らごらよ帰るぞ!わっはっは!」 阿古耶は『あしゅら』をよべるようになった!! |