セリフ 16



声「その刀にふれるでない、ぬすっとめ!」
北斗丸「えっ?だ、だれかいるのか?」
声「そこをうごくな、今せいばいしてくれるわ!」
北斗丸「うわっ、なんだあいつは!?」
法輪「アメノミカゲノミコトという、妖怪じゃ!
声の主は、どうやらあいつだったらしいのう」
アメノミカゲ「やっぱり、あらわれおったな。待っていたかいがあった!」
北斗丸「えっ?どういう意味だ」
アメノミカゲ「とぼけてもムダだ。源氏の血のにおいが、プンプンしおる!
この中に、源氏の人間がいるのは、お見通しだ」

頼遠「オレと北斗丸は、たしかに源氏の人間だ。
だが、それがどうしたというんだ?」
アメノミカゲ「ここで会ったが百年目!かくごせい!」
アメノミカゲが、おそってきた!
アメノミカゲ「うう……負けた。むねんだ………」
阿古耶「じゃあ、『くさなぎのつるぎ』はもらっていくわよ」
アメノミカゲ「ふん、だまされおって……
それは、『くさなぎのつるぎ』ではない。
きっと、おまえらが来るだろうと思って、
『三種の神器』があるというウワサをたてたが………
本当は、大典太という、別の刀よ!」
火鷹「やっぱり、そうか」
北斗丸「オレたちを、待っていたっていってたな。どうしてなんだ?」
アメノミカゲ「おまえらが、源氏の人間だからだ」
頼遠「なに?どういうことなんだ?」
アメノミカゲ「………そんなことより、
本当の『くさなぎのつるぎ』のありかを、知りたくないか?」
北斗丸「もちろん、知りたいとも」
アメノミカゲ「……では、『天下五剣』という刀をあつめよ………」
頼遠「なに、『天下五剣』だと!?」
アメノミカゲ「そうだ………『天下五剣』をあつめたとき、
『くさなぎのつるぎ』のありかがわかるだろう……
実は、その大典太も『天下五剣』なのだ………」
阿古耶「ええっ、この刀も!?」
火鷹「……ウソのウワサまでながして、じゃまをしたクセに………
なんで急に教える気になったんだ?」
アメノミカゲ「しょうぶに負けたからだ。
わしは、そんなにしゅうねんぶかくないんでな。
おまえらの強さには、まいったぞ………」

頼遠「待て!なぜ、源氏をにくむ!?」
アメノミカゲの声「それも、『天下五剣』をあつめれば、わかるだろう…………」
法輪「ウ−ム、どうする?」
北斗丸「あいつのいうとおり、『天下五剣』をあつめよう。
他に手がかりはないんだし……」
阿古耶「そうだね」
火鷹「おっと!その前に、あの『天下五剣』をしらべさせてもらうぜ」
北斗丸「あ、あの光は……」
阿古耶「北斗丸のときと、同じだよ!」
法輪「火鷹、その刀をぬくんじゃ!」
火鷹「おう!」
火鷹「大典太よ………今こそ目覚めよ、われに力を!!」
北斗丸「火鷹……?」
火鷹「ああ。大典太は、たしかにオレの刀だぜ」
法輪「やっと、自分の刀を見つけたんじゃな。よかったのう」
火鷹「ありがとよ」
北斗丸「でも火鷹………刀が見つかったってことは、もう旅をおえるってこと?」
阿古耶「え−−−っ!!やだよ、そんなの!
せっかく、仲間がふえたのに………いっしょに行こうよ、火鷹ァ!」
法輪「そうじゃな。おまえさんがいるとずいぶん心強いんじゃがのう」
火鷹「フッ……おまえらには、いろいろめいわくをかけたしな…………
それに、やっと手に入れた力を、ためしてみたい。いいぜ、いっしょに行っても」
阿古耶「よかったぁ!ねえ、北斗丸」
北斗丸「うん。ありがとう、火鷹」
剛神刀大典太を手に入れた!



火鷹「そういえば……オレはむかし、しこくで『天下五剣』の一本を見つけたぜ。
オレの刀じゃなかったから、すててきたけどな。今は、どこにあるのか………」
法輪「それじゃ!
リョウメンスクナが、しこくのとさに『天下五剣』があるといっておったじゃないか!」
頼遠「しこくか………たしか、びぜん村の南のうみを、こえたところだったな」
北斗丸「じゃあ、行ってみようよ!」