セリフ 10


頼遠「うっ、酒くさい!」
法輪「なんじゃ、おまえさんたち。このボロ寺に、なにか用かね」
北斗丸「いえ、ごめんなさい。そういうわけでは……」
法輪「そうじゃろうな。今さら、この法輪に用のあるものなどいるわけもない。
それより、ちょうどよい。ひとつ、たのまれてくれんかね?」
頼遠「坊さん、オレたちは先を急ぐんだ。悪いけど……」
法輪「もう日がくれるぞ。夜みちはあぶない、とまってゆけ。
そのかわりに、おねがいじゃ。酒が切れちまってのう。
となりの酒屋でかって来てほしいんじゃ」
北斗丸「酒を、ですか?それくらいなら……」
頼遠「とんでもないナマグサ坊主だな」
法輪「坊主にやさしくすると、ごくらくに行けるぞい。あ、金はツケでな。
法輪っていえば、わかるから」
北斗丸「じゃあ、行って来ます」
法輪「なんじゃ、まだなのか?早くしてくれ。よいがさめちまうわい」
法輪「もう、わしにかまわないでくれ!」




北斗丸「うめちゃんは、この原っぱに遊びに来たんだっけ。もう少し、ここをしらべてみよう」

おばあさん「はいはい、どちらさん……えっ、まいご?わしは知らんねえ。
それより、ひさしぶりのお客だから、うれしくてねえ。今日は、とまっていきなよ」
とめてもらいますか?
おばあさん「そうかい…さびしいのう。気がむいたら、またおいで」
北斗丸「……じゃあ、とめてもらえますか?」
おばあさん「ああ、いいとも。さあ、おいで」
おばあさん「じゃあ、ごはんのしたくをしてくるからね。この部屋から出ちゃ、いけないよ」
北斗丸「どう思う?」
頼遠「大体、こんな原っぱに家があるってことが、あやしい。しらべてみよう」



火のたまは妖怪にすがたをかえた!!



ふどう「これは、おどろいた。こんなところまで来る人間がいるとはな。なんの用だ?」
北斗丸「オレたちは、みんなが平和にくらせるよのなかをつくるために、戦っているものです」
頼遠「火の力を、お持ちのようですね。どうか、お力をかしてください」
ふどう「ふ−む………よかろう。そなたたちは、正しき力の使いみちを知っておるようだ」
頼遠は『ふどう』をおろせるようになった!!



ぞうりん「おいら、『ばけぞうり』のぞうりん。
おいらがいると、あるくそくどがはやくなるよ−ん!
でも、じょうけんが一つあるんだ。
『ひきゃくのくつ』を、持って来てくれないと、力がはっきできないんだ!」
仲間にしますか?
ぞうりん「まあ、いいんだけどね。いそがば、まわれっていうしね。しくしく…………」
ぞうりん「いやっほ−!はしるときは、LかRぼたんを、おしながらうごいてね!」
ぞうりんが仲間になった!
ぞうりん「え−ん!仲間がいっぱいで、いっしょに行けないよ−!!」
ぞうりん「『ひきゃくのくつ』を、もってきてよ−!
でないと、ちからがはっきできないんだよ−−−!」

金500を手に入れた
からっぽです!




頼遠「うめちゃんは、きっとこの中だ。早く、助けてやろう」
北斗丸「あっ!なべができてる」
みんなは、元気になった!
北斗丸「うめちゃん、ぶじかい!?」
うめ「あっ、お兄ちゃんたち!」
鬼ババ「見たな!おぬしら、なにものじゃい!」
北斗丸「おまえを、やっつけるために来たんだ!かくごしろ!」
鬼ババ「フォッホホホ、わしをやっつけるじゃと?
こわっぱめらが、なまいきな。頭から食らってくれるわ!!」
北斗丸「どうやって、開けるんだ?」
うめ「ひだりがわに、しかけがあるわ」
北斗丸「わかった、ちょっと待ってて」
うめ「ありがとう、お兄ちゃん!法輪さんはどこ?」
北斗丸「えっ」う
め「法輪さんも、あたいを助けに来てくれたんでしょ?法輪さんはどこ?」
北斗丸「そ、それは……」
鬼ババ「わ、わしは負けぬ!その子の生きギモを食えば、また戦えるわい!」
頼遠「あぶない!」
うめ「きゃあああっ!!」
法輪「うめ−−−−−っ!!」
鬼ババ「ゴ……ゴフッ………チクショウ、もっと人が食いたかったよう………」
うめ「法輪さん!」
法輪「う、うめ………」
うめ「法輪さん、ごめんなさい。法輪さんが遊んでくれないから、ひとりで遊ぼうと思ったの。
でも、あたい信じてたよ。きっと助けに来てくれるって!」
法輪「うめ……おまえ、こんなわしを信じてくれたのかい。じゃが、わしは……」
頼遠「もう、いいじゃないか。あんたは、うめを助けたんだぜ」
北斗丸「そうだよ、法輪さん。オレ、なまいきなことをいってごめんなさい」
法輪「いや、おまえさんがいってくれなけりゃ、ゆうきが出なかったろうよ」
頼遠「さあ、帰ろうぜ。その子の父親も、心配してるだろう」
北斗丸「うん!」



うめ「おとっつぁん!」
しそべえ「うめ!ああ、よかった。
ありがとうございます、みなさん。ありがとう、法輪さん」
法輪「い、いや………そんな、れいをいわれるようなことはしちゃおらんよ」
うめ「そんなことない!ありがとう、法輪さん」
法輪「うめ………」
頼遠「どうしたんだ?元気がないな」
法輪「………こんなに、れいをいわれるのははじめてじゃ
………わしでも、人の役に立つんじゃな」
北斗丸「法輪さん?」
法輪「わしは、いくじなしじゃ。
あの、いまわしい源氏と平家のいくさのとき、
わしはほとけにつかえる身でありながら、 だれも助けることができなかった………
だから、今までわしは、自分がダメ人間だと思っておったのじゃ」
頼遠「じゃあ、源氏をきらっていたのも?」
法輪「うん、むかしを思い出すたびに、だらしなかった自分も思い出すからのう。
はんぶん、やつ当たりみたいなもんじゃ………すまんかった」
北斗丸「いいんですよ、もう。それに、法輪さんは、うめちゃんを助けたじゃないですか。
ダメ人間なんかじゃ、ありませんよ」
法輪「お、おだててもダメじゃ!自分のことは、自分が一番よくわかる。
ただ、わしをしたってくれとるうめの顔を思い出したら………行かねばならんと思ったんじゃ」
頼遠「おだててなんかいないさ。あんた、本当にゆうきがあったよ」
法輪「………ありがとうよ。
でも、もっと早くゆうきが出れば、いくさのときにも、人をすくってやれたのにのう………」
北斗丸「今からでも、おそくありませんよ。
この国には、鬼ババみたいな妖怪に苦しめられてる人が、たくさんいます。
法輪さん、オレたちの妖怪退治を、てつだってくれませんか?」
頼遠「そうだな。つらい旅だけど、あんたが来てくれれば、助かるよ」
法輪「おまえさんたち……こんなわしを、たよってくれるのじゃな」
北斗丸「来てくれますか?」
法輪「お、おう!これでことわっちゃ男がすたるわい!」
うめ「法輪さん、行っちゃうの?」
法輪「うめ……すまんが、しばらくは遊んでやれん。
じゃが、みやげをい−−−っぱい持って帰るからな。待っとってくれ」
うめ「ううん、おみやげなんていいから早く帰って来てね。あたい、待ってる」
法輪「おお、うめはいい子じゃな」
しそべえ「法輪さん」法
輪「あっ……え−と、あの、ツケのことなんじゃけど………」
しそべえ「なんたって、うめの恩人の法輪さんだ。
なしにする………とはいいませんが、お帰りになるまで、待ってますよ」
法輪「そ、そうか、すまんな………別に、なしにしてくれてもよかったんじゃけどな。
でもこれで、ひとあんしんじゃ。では、行くぞ北斗丸!おくれるな、頼遠!」
頼遠「ずいぶん、はりきってるな……」
法輪が、仲間になった!

ふしぎな光をあびて元気になった!